化粧品製造販売業と言う、せっかくお国が新規参入し易い制度にしたのに、なぜそれを有効活用しないのでしょうか?
と言うお話です。

昔(平成17年以前)、薬事法と言った時代の話です。
今は、薬機法と言いますが。
化粧品の製造や販売の事業に新規参入するためには、化粧品製造業という許可が必要でした。
製造業と言う名前の通り、工場を持って製造した事業者が販売出来る(メーカーになれる)という考え方です。

製造業の人的要件では、責任技術者さんだけでした(今も製造業については同じです)

しかし、化粧品事業に新規参入したいと考えた時に、
工場を建てると言う、とんでもない参入障壁(簡単に億単位のお金が飛んでいく・・・)だったわけです。

これでは、新規事業として考えるのを躊躇してしまいますよね。

そこで、お国は新しい制度を平成17年4月から施行(改正薬事法)したわけです。
(黒船の圧力との噂もありますが)

ざっくり書くと
従来の製造業 ==> 製造業 + 製造販売業  と分けた訳です。

*製造業とは、製造のみで、その商品を市場(マーケット)には販売出来ません
*製造販売業とは、その商品を市場(マーケット)に販売出来るが、製造は出来ない

許可が2つになって・・・・面倒?
はい、従来の製造業の許可を持って、製造と販売をしていた事業者さんにとっては面倒な事になったと感じていました。
(管理人はその頃、医療機器製造業の責任技術者してましたので、そう感じた訳です)

がしかし、新規参入したいと考える事業者としては、
製造販売業の許可を持った事業者が、その責任において製造業の許可を持った工場に製造を委託できるので

製造販売業の許可さえ取れば、製造業の許可が無くても、新規参入が出来る訳です。

要するに、工場を持たなくても、新規参入が出来るようになった訳で
今の会社事務所のままで、製造販売業の許可を取って、新規参入出来るのですから大きなメリットです。

逆に、工場さん(製造業の許可をもった事業者さん)としては、OEM受託などで製造だけに特化も出来るわけです。

今では、化粧品製造のみを受託する工場さんは一杯ありますので、
新規事業として考える場合には、せっかくお国が用意してくれたこの制度をうまく利用しましょう。
と言う、お話しでした。




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